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月のウサギはお釈迦様?|月にウサギがいると言われる理由

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カテゴリー:基礎から学ぶ仏教 タグ: 更新日:2020/01/14
 


NHK総合テレビで放送されている『チコちゃんに叱られる!』という番組内で、
 
「月にうさぎがいるのはなぜ」
 
というタイトルで月にはウサギがいると言われている理由について紹介していました。
 
ゲストの八乙女光さんは「月にうさぎがいるのはなぜ」と訊かれて「餅をつくためにいる」と答えていましたが、そうではありません。
ではなぜ月にウサギがいると言われているのでしょうか。
 
実はこの話は仏教のある話から来たものだったのです。

ウサギはお釈迦様の過去世の姿

これは仏典の本生譚(ほんしょうたん)と言われるお釈迦様の過去世の話の中で出てくる話です。
 
―――
 
過去世、お釈迦様はウサギとして生まれました。
そのウサギにはカワウソと猿とヒョウの3匹の友だちがいました。
ウサギはその中でもとても賢かったのでみんなのリーダーでした。
 
あるときウサギは言いました。
「私たちがもし誰かお客さんに出会ったら、自分の食べ物をそのお客さんに与えるまでは自分は食べてはいけないよ。慈悲の心で功徳を積もう。慈悲の心は善い行いをすることから生まれるから功徳を積む機会を逃さないようにしよう」
この話を聞いた友達たちはうなずいて食べ物を探しに行きました。
 
しかしここでウサギは思いました。
「みんなはお客さんが来たら自分の食べ物を分け与えることができるけれど、自分は草しか食べない。でもお客さんが人間でも動物でも草を差し上げても喜ばないだろう。みんなと同じように食べ物を施すためには自分の体を施すしかない。それが自分が施せる最上のものだ」
 
この誓いを聞いた帝釈天(仏教の神)は本当にこのウサギにその信念があるか試してみることにしました。
 
翌日、帝釈天は旅の僧の姿に身を変え、ウサギと3匹の友だちの所に行き、
「私は飢えと渇きで苦しんでいる。誰か助けてくれないか」
と懇願しました。
 
3匹の友だちは「今こそウサギに言われたことを果たすとき」と思い、カワウソは魚を、猿はマンゴーを、ヒョウはとかげと牛乳を布施しました。
 
最後にウサギが
「私にはあなたに与えるものはありません。ですから私の肉を差し上げます。火を熾(おこ)して私を焼いて食べてください」
と申し出ました。
 
帝釈天は訝(いぶか)しみ、
「私に好意を示してくれるそなたの命を絶つことはできない」
と断りました。ウサギは
「私の身を案じてくださり有り難うございます。ではしばらくここに留まり、休んでください」
といったん引き下がりましたが、どうしたら自分の身を旅の僧に与えることができるか考えていたのです。
 
帝釈天は3匹の友だちが布施したものを食べるために火を熾しました。
それを見たウサギは喜び、
「私はあなたのために慈悲を施せる機会を失うことはできません。どうか私の施しを受け取ってください」
と言った次の瞬間、火に飛び込みました。
 
しかし熱いはずの火がちっとも熱くありません。
ここで帝釈天は真の姿を現し、ウサギを火の中から取り出して天に向かって恭(うやうや)しく掲げて
「諸々の神よ。この偉大な者は私が何者か知らなかったのに関わらず、私をもてなすために身を犠牲にしたのだ。」
と叫び、このウサギの行為を人間や神々に知らせるために、月にウサギの姿が現れるようにしました。
 
そして満月の度にウサギはその姿で、慈悲の功徳を説くようになりました。

善い行いと善い結果

この話は「今昔物語集」に似た話があることから平安時代の末期には既に日本に入ってきていたようです。
 
日本に入ってきた後に、日本で月の表面の暗いところをウサギの形になぞらえて、月にはウサギがいて餅つきをしていると言われるようになりました。
 
仏教では、運命の原因と結果の関係を、次のように明らかにしています。
善因善果 悪因悪果 自因自果
善い因(行い)は、善い果(幸福)を生み出す。悪い因(行い)は、悪い果(不幸)を引き起こす。幸も不幸も、自分に現れる運命の全ては、過去の自分の行為によって生み出されたものである、というものです。
 
自分のものを他者に施すことを「布施」と言い、善い行いだとされています。
ウサギが3匹の友だちに善い行いをして功徳を積むように言ったのは因果の道理の教えからです。
 
お釈迦様の過去世の話は他にも伝えられており、下の記事もその1つです。

お釈迦様物語|雪山童子と羅刹|いろは歌にこめられた深い意味とは

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あさだ よしあき

ブログ作成のお手伝いをしています「あさだよしあき」です。 東京大学在学中、稲盛和夫さんの本をきっかけに、仏教を学ぶようになりました。 20年以上学んできたことを、年間200回以上、仏教講座でわかりやすく伝えています。
 
   

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