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お釈迦様物語 汝自身を知れ

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カテゴリー:お釈迦様物語 タグ: 更新日:2018/10/05
 

汝自身を知れ

お釈迦様物語 汝自身を知れ

「もし、尊者(そんじゃ)よ。この辺りを怪しい女が通りかからなかったでしょうか。私たちはその者を捜しております」
数人の友とともに息せききって現れた男はひざまずくと、道外れの樹下に端座する出家に声をかけた。出家は、仏のさとりを開かれたばかりのお釈迦様である。修行をともにしたかつての臣下・溝陳如らに初の説法(初転法輪)をなされたあと、無上の法を伝える旅をされていたのだ。
訳を問われ、男は経緯を話し始めた。

今日は友人同士が集まって、私たちは宴会をしていました。いつものように陽気に飲み、楽しく過ごすはずが、どうしたことか悪酔いし、醜態をさらして寝入ってしまったのです。
どうしてそうなったか。原因は分かっています。私たちが今、捜している女のためです。友人の一人が連れてきたその妓女は、確かに容姿が美しく、口も達者。しかし今考えれば、少し様子がおかしかった。初めから酒宴を仕切るように、
「あなたの飲みっぷり、ステキだわぁ。ねぇ、もう一杯」
などと場をあおっていました。彼女の美貌と甘い声、妖艶なしぐさと話術に惑わされ、男たちは我先に杯を空けていったんです。次第に座の雰囲気がおかしくなっていくのが分かりました。
男は彼女の歓心を買おうと酒豪を競い、婦人たちは眉をひそめ、嫉妬心をあらわにし始める。私は主催者でしたから、妖しい雲行きをどうにか取り繕おうと努めましたが、次々注がれる酒に私ものまれ、いつしか眠ってしまったのでした。

汝自身を知れ

しばらくすると、誰かの騒ぐ声で目が覚めました。体が重く、かろうじて頭をもたげ、辺りを見回しました。敷物の上には食べ残した料理や杯が散乱し、ふだんは貴公子然とした友人とその夫人たちがだらしなく横たわっています。すると先に起きだした仲間たちが、誰彼となく、
「私の財布がない」「大切にしていた首飾りがなくなっている」
と宝飾品や現金がなくなったと訴えていたのです。
その時、件の友人がつぶやいたのです。
「実は……連れてきた女がいないんだ……」
皆一瞬で事態を悟りました。
「あの娼婦!」「初めから狙っていたんだ」「許せん」
罵り、怒りをあらわにする者、宙を見上げて放心する者、落胆し、ふさぎ込む者。
私は責任を感じ、どうにかしなければと思いました。
「まだ遠くへは行っていないはずだ。捜してみよう」
皆に先だち、走りだすと、言葉にならぬ怒りと悔しさが、胸に満ちていました。そうして、ここまで来たのです。

一部始終をじっと聞いておられたお釈迦様は、彼らにこう問いかけられた。
 
「事情はよく分かった。だが、その女を求めるのと汝自身を求めるのと、いずれが大事であろうか
 
意外なこの一言は、電流となって彼の全身を貫いた。
〝ああ、求むべきは己自身だったか〟
迷夢から覚めた心地で彼は、即座にお釈迦様の説法を聞き、仲間とともに仏弟子となったのである。
 
私たちは、苦しいことがあると、「この人のせいだ」「あの人があんなことを言ったからだ」「社会が悪い」など、苦しみの原因を自分以外にあると思いがちです。
お釈迦様「苦しみの原因は、他にあらず、自分自身にある。だから、自分自身を知ることがまず大事なのだよ」と教えられているのです。

 

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あさだ よしあき

ブログ作成のお手伝いをしています「あさだよしあき」です。 東京大学在学中、稲盛和夫さんの本をきっかけに、仏教を学ぶようになりました。 20年以上学んできたことを、年間200回以上、仏教講座でわかりやすく伝えています。
 
   

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