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お釈迦さまが出家を決意されたきっかけとは?|「四門出遊」と本当の幸せ

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カテゴリー:基礎から学ぶ仏教 タグ: 更新日:2019/04/03
 

4月8日はお釈迦さまが生まれられた日です。
ルンビニー園という花園で誕生されたことから、毎年この日には各地で「花まつり」という行事が行われたりしています。

何もかもに恵まれたシッタルタ太子

お釈迦さまは浄飯王(じょうぼんおう)という王さまの子どもとして生まれられ、幼名はシッタルタ太子と呼ばれていました。
太子には、勉学、武道をそれぞれ教える国一番の家庭教師がついていました。
ところが、太子は文武共に優秀で、「もう太子に教えることはありません」と文武の師がともに辞任を願い出たほどであったと言われます。

 

カピラ城に住み、一人息子ですから将来は王になることが約束されている。
何不自由ない暮らしを送り、健康にも恵まれていた太子でしたが、成長するにつれ、物思いにふけるようになりました。
心配した浄飯王は、太子が19歳のときに国一番の美女ヤショダラ姫と結婚させます。
そのうちに子供も生まれ、何もかもに恵まれていたシッタルタ太子。

 

人が望むあらゆるものを手に入れていた太子が、なぜ出家を決意されたのでしょうか。
そのきっかけとなった「四門出遊(しもんしゅつゆう)」という出来事がありました。
それは、太子がカピラ城の東西南北それぞれの門から出かけたときの話です。

お釈迦さまの四門出遊

あるとき、太子は東の門から郊外へ出かけました。
そこで、歯が抜け、腰は曲がり、杖に頼って歩く老人を目にします。
そのような姿を見るのが初めてであった太子は、一緒にいた家来に尋ねました。

「あの者は一体どうしたのか」
「あれは老人でございます。人は年を重ねると、あのように歯が抜け、腰が曲がり、肉体が衰えてゆくのです
「私もあのようになるのか」
「そうでございます。今は若く丈夫な体を持つ太子さまも、いずれ必ずあの老人のようになるのです」

自らもやがて老いていくことを知り、太子は大変驚かれます。

 

また別の日、太子は南の門から郊外へ出かけられました。
そこでは、床に伏せって苦しそうに息をする病人を目にします。
太子は病人を見るのも初めてでしたので、家来に尋ねます。

「あの者は一体どうしたのか」
「あれは病人でございます。人は病に倒れると、あのように苦しみ、体の自由がきかなくなるのです
「私もあのようになるのか」
「そうでございます。今は健康な太子さまも病に侵されれば、あの病人のようになるのです」

その事実を知り、太子はやはり大変驚かれるのでした。

 

更に別の日、太子は西の門から郊外へ出かけられます。
そこで初めて葬式の列を目にします。

「あの行列は一体何か」
「あれは葬式の列でございます。昨日まで血の通った顔をしていた人が、死ねば青白い顔となり、もう二度と動かなくなってしまうのです
「私もあのようになるのか」
「そうでございます。人は必ず死んでいかなければなりません。それは太子さまも例外ではないのです」

才能もあり、妻や子供にも恵まれ、王さまの子供という、何不自由ない未来が約束されている地位にあっても、いつか必ず失う時が来る。
老・病・死という避けようのない現実を目の当たりにした太子は、深く思い悩むようになりました。

 

そして、あるとき北の門から出た際に修行者と出会います。
本当の幸福を求める道があることを知られ、これこそ人生で最もなすべきことだ、と感じられました。
これが四門出遊のお話です。

仏教に説かれた本当の幸せ

その後、29歳のときに太子は夜ひそかに城を抜け出して山に入り、本当の幸福を求めるための厳しい修行をされたのです。
そして、35歳の12/8に仏のさとりを開かれ、それから45年間、人々が本当の幸福になる道一つを教えられました。

 

お釈迦さまがさとりを開かれた時のエピソードはこちらの記事でご覧いただけます。

お釈迦様物語 お釈迦様の最初の弟子は誰だったのでしょうか

 

老いも、病も、死も、すべての人が通らねばならない道です。
生きている時にどれだけのものを手に入れても、老いや病や死によって必ず失う時がきます。
お釈迦さまは、すべての人にその老・病・死によっても崩れない絶対の幸福になれる世界があることを教えられました。

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わか

静岡県の温暖な気候の中で育ちました。 学生時代、家ではほとんどの時間を机の前で過ごし、ノートに散文を書きためる日々でした。 人間関係に悩み、自分の存在価値を探していたとき、知り合いの先輩に紹介され、ひょんなことから仏教を学ぶようになりました。元々自分の心は見つめていた方だと自負しているのですが、それよりももっと深い自分自身の心を教えられた仏教に感動し、それから続けて学んでいます。
 
   

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