笑い飯哲夫さんが語る仏教|仏教は何を教えられたものか
笑い飯哲夫さんといえばお笑い芸人ながら芸能界きっての仏教好きとして有名な方です。
かつて東京大学本郷キャンパスで仏教講座を開いたときには、仏教にはキリスト教のような神はおらず、仏教は仏陀という本当に実在した人が考え出した人生の教訓であることを笑い話を交えて話したこともあり、仏教について全国で講演するほど仏教に造詣が深い方です。
その笑い飯哲夫さんが出した『ブッダも笑う仏教のはなし(サンマーク出版)』という本があります。
芸人さんの書く仏教書とはどのような内容なのでしょうか。
笑い飯哲夫さんの仏教の本とは
仏教に関する敷居をなるべく低くしたいと書かれた本で、笑い飯哲夫さんが仏教に関する本を書くのはこれで2冊目です。
1冊目は般若心経に関する本「えてこでもわかる 笑い飯哲夫訳般若心経 (ヨシモトブックス)」です。
小さい頃から般若心経が好きだった笑い飯哲夫さんですが、バラエティ番組のガサ入れ企画の最中に、笑い飯哲夫さんのカバンの中から写経ノートが見つかったことがきっかけとなって書くことになった本です。
こちらの本を出版したところ全国から講演依頼が殺到し、その講演にサンマーク出版の方が来られていて、もう一冊出しませんかという話から『ブッダも笑う仏教のはなし』が生まれたそうです。
1冊目は般若心経についてでしたが、『ブッダも笑う仏教のはなし』は仏教全般について書かれています。
本の構成は、まずお釈迦様とはどんな方か、ブッダとはどんな方かなどの仏教の基礎知識から始まり、仏教のおおまかな教え、日本の仏教宗派、仏像とお寺、日常で使われる仏教用語の謂れと続きます。
難しい仏教の教えをお笑い芸人らしい卑近なたとえで解説されており、読んだ方からは「仏教のイメージが変わった」と評判もいいようです。
この『ブッダも笑う仏教のはなし』の最初のページには
「仏教ってね、死んだ後のことよりも、生きてる間のことを言うてるみたいですよ」と書かれています。
仏教は誰に向けて説かれたもの?
仏教と聞くと葬式や法事、墓地を思い浮かべて、生きているときには用事がなく、死んだ人に関係があるものと思tっている人が少なくありません。。
しかし、お釈迦様は死んだ人の後始末の方法を説かれ、それが素晴らしいから2600年たった今も、その教えが残っていると考えるのは、少しおかしな話ではないでしょうか。
仏教=死んだ人に関係があって、生きている人には関係がないもの、と思っている人が少なくないのは、仏教が誰に向けて説かれたものかを知る人が少ないからでしょう。
お釈迦様が説かれたご説法の記録は、今日約7000巻のお経となって残っていますが、その中に死んだ人に向けて説かれたお経は1つもありません。
お経は、生きている、苦しみ悩んでいる人を幸福にするために、お釈迦様が説かれた教えを、弟子たちが、後世の私たちのために書き遺したものです。
ですから、当然ながら死人に説かれたものはありません。
お経はすべて、生きている人を相手に説かれたものです。
お釈迦様は何を教えられたのか
ではお釈迦様は生きている人に何を教えられたのでしょうか。
お釈迦様は29歳のときに出家され、苦しい修行を6年なされた後に35歳で仏のさとりを開かれました。
そして80歳で亡くなられるまでの45年間、お釈迦様が説いていかれたことを鎌倉時代に活躍された親鸞聖人は
如来所以興出世 唯説弥陀本願海
お釈迦様が地球上に現れて仏教を説かれた目的は、ただ阿弥陀仏の本願一つを説くためであった。
と仰っています。
「阿弥陀仏の本願」という言葉を耳にされたことのない方でも、「他力本願」という言葉は聞かれたことはないでしょうか。
「他力本願」とは実は仏教から出た言葉で「阿弥陀仏の本願」のことを言います。
「他力本願」=「阿弥陀仏の本願」とはどんなことか。
こちらの記事で解説しています。
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