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2021年は聖徳太子1400年遠忌|日本に仏教を広めたのは聖徳太子?

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カテゴリー:基礎から学ぶ仏教 タグ: 更新日:2021/01/26
 

2021年は聖徳太子が亡くなって1400年目にあたり、聖徳太子1400年遠忌に関する様々なイベントが行われます。
 
聖徳太子と聞いて「誰かわからない」という方はいないでしょう。
小学校の歴史の授業でも習いますし、日本のお札に1番選ばれた回数が多く、使われていた期間も長いため、名前だけでなく肖像を知っている人も多い人物です。
 
しかし聖徳太子が日本に仏教を広めた人とはあまり知られていないようです。
仏教を広めるために聖徳太子はどのようなことをしたのでしょうか。

聖徳太子と仏教

聖徳太子は女性初の天皇である推古天皇の補佐として活躍し、歴史の教科書にも書かれているように、日本初の階級制度である冠位十二階や日本初の憲法である十七条憲法などを制定しましたが、それ以外に仏教を広めることに尽力しました。
 
十七条憲法の第二条にも
 
「篤く三宝を敬え、三宝とは仏・法・僧なり。三宝とは仏・法・僧なり、すなわち四生の終帰・万国の極宗なり」
 
「世の中には三つの宝がある。『仏』という宝、仏の説かれた『法』が宝、その仏法を伝える『僧』が宝である」とあります。
 
「四生」とは、生命の誕生の仕方を、四とおりで教えられたものです。
 
・胎生――胎内で育って生まれる(人間、犬など)
・卵生――卵から生まれる(鳥や虫など)
・湿生――湿ったところからわいて出る(ウジ、ボウフラなど)
・化生――忽然と生まれる(例えるならば、夢の中に現れるような生まれ方)
 
これらを四生といい、合わせて“生きとし生けるものすべて”ということです。
「終帰」とは、“最後に帰するところ”。
生きとし生けるものすべての、最後のよりどころが仏教であり、「万国の極宗」(世界唯一の究極の教え)と言われています。
 
また聖徳太子自身も仏教の勉強をしており、高句麗(現在の朝鮮半島北部)から渡来した慧慈(えじ)という僧侶から、仏教を教わりました。
 
593年に四天王寺、607年に法隆寺など有名なお寺を建立し、法華義疏、勝鬘経義疏、維摩経義疏などの中国の僧侶が書いたお経の注釈に独自の解釈を加えた書を書いています。

聖徳太子と親鸞聖人

親鸞聖人は聖徳太子を大変尊敬されていました。
 
特に親鸞聖人の聖徳太子に関するエピソードとして有名なのが磯長(しなが)の夢告(むこく)です。
 
親鸞聖人が19歳のとき、まだ比叡山で修行をされていたころ、求道に行き詰まられた聖人は、かねてから尊敬されていた聖徳太子の御廟へ行き、救われる道を尋ねられたことがありました。
 
この時3日間聖徳太子の御廟にこもって祈願されたのですが、その間の模様を聖人自ら次のように書き残しておられます。
 
夢に如意輪観音が現れて、五葉の松を母に授けて私の出生を予告したという、かつて母から聞かされていた話を私は思い出し、観音の垂迹である聖徳太子のお導きによって、この魂の解決を求めて太子ゆかりの磯長の御廟へ参詣した。
三日間、一心不乱に生死出離の道を祈り念じて、ついに失神してしまった。
その第二夜の十四日、四更(午前二時)ごろ、夢のように幻のように自ら石の戸を開いて聖徳太子が現れ、廟窟の中は、あかあかと光明に輝いて驚いた。
 
その時、親鸞聖人に告げられた太子のお言葉を、次のように記されています。

「我が三尊は塵沙の界を化す、日域は大乗相応の地なり、諦に聴け諦に聴け、我が教令を、汝が命根は応に十余歳なるべし、命終りて速やかに清浄土に入らん、善く信ぜよ、善く信ぜよ、真の菩薩を。時に、建久二年九月十五日、午時初刻、前の夜(十四日)の告令を記し終わった。仏弟子 範宴」

範宴(はんえん)とは若き日の親鸞聖人のお名前です。
この時、親鸞聖人に告げられた太子のお言葉の意味は、
 
「わが弥陀と観音、勢至の三尊は、このチリのような悪世を救わんと全力を尽くしていられる。
日本国は真実の仏法の栄えるにふさわしい土地である。
よくきけ、よくきけ、耳を澄まして私の教えを。
おまえの命は、あと十年余りしかないだろう。
その命が終わる時、おまえは速やかに浄らかなところへ入っていくであろう。
だからおまえは、今こそ本当の菩薩を深く信じなさい。心から信じなさい」
 
ということでありました。
 
聖徳太子の御廟は、大阪府磯長村(現・南河内郡太子町)にありますので、これを磯長の夢告といわれています。
 
19歳の親鸞聖人が、磯長の夢告で最も深刻に受け止められたところは、
おまえの命は、あと十年余りしかないだろう
という予告でありました。
 
「その命が終わる時、おまえは速やかに浄らかなところへ入っていくであろう」
の夢告の意味も時の聖人にとっては、不可解な予告であったに違いありません。
「だからおまえは、今こそ本当の菩薩を心から信じなさい。深く信じなさい」
と言われても、本当の菩薩とはだれなのか、どこにましますのか、聖人のなぞは深まる一方だったと思われます。
 
では、磯長の夢告は何を予告し、どんなことを物語っているのでしょうか。
それについてはこちらの記事で解説しています。

親鸞聖人を絶句させた謎の美女の一言

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あさだ よしあき

ブログ作成のお手伝いをしています「あさだよしあき」です。 東京大学在学中、稲盛和夫さんの本をきっかけに、仏教を学ぶようになりました。 20年以上学んできたことを、年間200回以上、仏教講座でわかりやすく伝えています。
 
   

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