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「恩徳讃」に生き抜いた本光房了顕 ──感謝の心で人生が変わる(2)

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カテゴリー:蓮如上人 タグ: 更新日:2023/12/24
 


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「恩徳讃」に生き抜いた本光房了顕 ──感謝の心で人生が変わる(1)

受けた恩が大きいほど

では、人として生きる目的とは何でしょう。親鸞聖人はそれを、「阿弥陀仏の本願」に救われ、絶対の幸福になることだ、と明示されています。
親鸞聖人が、その人生の目的を果たされ、無上の幸福になられたご恩を高らかにうたい上げられているのが、有名な「恩徳讃」です。

如来大悲の恩徳は
身を粉にしても報ずべし
師主知識の恩徳も
骨を砕きても謝すべし(恩徳讃)

「絶対の幸福にしてくだされた阿弥陀仏の高恩と、その本願を伝えたもうた恩師(師主知識)の深恩は、身を粉にしても、骨を砕きても済まないのだ」
 
親鸞聖人が何を喜ばれ、どなたに感謝されているか、そのご恩がいかに広大無辺かが、このお言葉に明らかです。
世間のことでも、受けた恩が大きいほど、“返さずにおれない”という気持ちは強くなるでしょう。
 
    *     *
不治の病にかかった大富豪が、奇跡的に快方に向かった。全快に近づいた時、執事を呼び、こう命じた。
「すぐに主治医へ、百万円包んでお礼に行ってくれ」
「旦那様。全快なさってからでよいのではありませんか」
不審そうな執事に、富豪は、
「いや、すぐでなければならぬのだ。あの絶望の時、もし私の病を治してくれたら、全財産を差し上げてもよいと、本心から思った。
ところがどうだ。危機を脱すると、そんなにまでする人はないのだから、半分ぐらいにしておこうか、に変わってきた。
だんだん調子よくなるにつれて、三分の一でもよいのでないか。財産の執着が次第に膨れ、百万円出すのもバカらしくなってくる。医者は病気を治して当然でないか。いくら治療しても死ぬ人がいる。治ったのは医者の腕とばかりはいえない。してみれば法外な礼は、他人に笑われるだけ、と考えだしたのだ。
こんな私は、健康体になってからだとビタ一文出さず、請求されるまで自分の手元に置いて、利子まで計算するに違いない。
そんな恩知らずに、私はなりたくないのだ。起き上がれない時に百万円持っていってくれ」。
    *     *
 
肉体の病でさえ、もう助からぬとあきらめかけていたところを完治してもらったら、「命の恩人に全財産を差し上げてもよい」と本心から思います。
ところが悲しいことに、時間がたつにつれて、その思いは薄れてしまう。まして「命を差し出そう」とはならないでしょう。
ところが親鸞聖人は「恩徳讃」に「身を粉に、骨砕きても」と仰っています。命捨てても報じ切れない大恩を阿弥陀仏から受けられた、ということですが、
“そんなご恩あるのかな?”
と思われるかもしれません。一体どのようなご恩なのでしょうか。
 
親鸞聖人は、主著『教行信証』冒頭に、
苦しみの難度の海を、極楽浄土まで楽しく渡す大船があるのだよ
と断言されています。
「難度の海」とは、苦しみの絶えない人生を、荒波の絶えない海に例えられたものです。
この大船は、難度の海に苦しむ私たちを乗せて、極楽浄土まで渡すために、阿弥陀仏の本願によって造られた船です。
 
親鸞聖人は「大悲の願船」と言われています。
『なぜ生きる』という蓮如上人について描かれた映画の中で、「大船」について次のように説法されています。
 
「ところが私たちには、悲しいことに、この大悲の願船を見る眼もなければ、必死に呼ばれる、船長の声を聞く耳も持ってはおりません。そんな私たちと見抜かれた阿弥陀仏が、そんな者を、そのまま乗せて、必ず弥陀の浄土まで渡す大きな船を造ったのだよ、と仰せです」
 
眼の無い人・耳の無い人と見抜かれた阿弥陀仏が、そんな者を、そのまま乗せて、必ず弥陀の浄土まで渡す大きな船を造ったのだよ、と仰せです。
 
そして「阿弥陀仏の大慈悲によって、大悲の願船に乗せられると同時に、私たちの苦しみの人生は、幸せな人生にガラリと変わる」と教えられています。
しかし、多くの人は、
「阿弥陀さまに助けてもらうのは死んでからだろう」
と誤解しています。
 
この世で助かる、なんてことが我々人間にあるはずがない。この世はどうにもならんもんだ。そのどうにもならんものを、死んだら極楽へ連れていってくださるのが阿弥陀仏のお力であり、それを大きな船と例えられているのだろう、と思っている人が、実はほとんどでしょう。
いや、聴く人だけの責任ではありません。説く者も、この点が明確でないから、「いつ救われるのか」という話になるとお茶を濁してしまう人が多いのです
 
この大悲の願船に乗せていただくのは、平生、生きている、今のことだと。
“今”、この大船に乗せていただき、絶対の幸福になることを「平生業成」と親鸞聖人は言われています。

この平生業成の身にしてくだされた阿弥陀仏の広大なご恩をうたわれたのが、聖人の「恩徳讃」なのです。
もし、弥陀の救いが死後ならば、この恩徳讃はありえません。
同じく映画『なぜ生きる』で、蓮如上人はこう説かれています。
 
「『身を粉にしても』と仰る『如来大悲の恩徳』とは、すべての仏から見捨てられた私たちを、ただ一人、助けてくだされた阿弥陀仏のご恩のことです。
例えば、すべての医者から見捨てられた難病人が、一人の名医によって全快すると、その名医のご恩を深く感ずるのと同じです。
ただ違うのはね、阿弥陀仏の救いは、肉体の救いとは比較にならぬ、永遠の命が救われるご恩ですからね、無限に大きくて深いものなのですよ。」
 
『骨を砕きても』と仰る『師主知識の恩徳』とは、そんな阿弥陀仏のましますことを教えてくだされた方々の深いご恩を言われたものです。
「先の例えで言えばね、世界にただ一人の名医のいることを教えてくれた人々のご恩のことです」
この蓮如上人のお言葉の根拠は、次の『御文章』二帖目八通のご文です。

それ、十悪・五逆の罪人も、〈乃至〉 空しく皆十方・三世の諸仏の悲願に洩れて、捨て果てられたる我等如きの凡夫なり。然れば、ここに弥陀如来と申すは、三世十方の諸仏の本師・本仏なれば、〈乃至〉弥陀にかぎりて、『われひとり助けん』という超世の大願を発して

「すべての人は大宇宙のあらゆる仏から、『助ける縁なき者』と捨てられた極悪人である。そんな私たちのために、本師本仏の阿弥陀仏のみが奮い立たれ、『われ、ひとり助けてみせる』という大宇宙に二つとない崇高な誓願〈約束〉を建てられたのである」

すべての医師に見捨てられたら

「十悪・五逆の罪人」である私を救わんと、「十方・三世の諸仏(大宇宙にまします仏さま方)」が慈悲の心を起こされたが、私たちの罪があまりに重すぎて、とても助けることはできないと、諸仏方はサジを投げ、逃げてしまわれた、と教えられています。
 
肉体の病気でも、何人もの医師に見捨てられたなら絶望的な気持ちになります。
テレビ番組で、原因不明の腹痛に悩まされた30代主婦の話を紹介していました。
脇腹の激痛で救急搬送されたが、どれだけ腹部を精密検査しても、異常は見つからない。
6つの病院を回っても原因は知れず、「ただの思い込みでは?」と言う医者すらあった。
「こんなにつらい思いをしているのに、どうして誰も助けてくれないの?」
夜中に襲う激痛にも、家族に心配をかけまいと、布団をかんで耐える日々。半ば治療をあきらめかけていたある日、痛み止めをもらいに行った町医者から、大学病院の名医を紹介された。
「私が治しましょう」
と立ち上がった名医は、やがて原因が腹部ではなく背骨にあると突き止め、女性の痛みを完全に取り除くことに成功した。
「先生がおられなければ、私の病気はもう治りませんでした。先生のおかげです」
と涙ながらに女性は語っていました。
 
数人の医師どころでない、大宇宙のすべての仏から“とても救えぬ”と捨てられたのが「私」だと仏教では説かれています。
ところが当の私は、それほどの罪悪を造っている自覚もなければ、「捨て果てられた」覚えもない。
「そんな大宇宙の諸仏に見捨てられた者だから、なおさら放っておけぬ」
と本師本仏の阿弥陀仏だけが、「われひとり助けん」と立ち上がってくだされたのです。

 
罪悪深重の者を必ず助けてみせると大慈悲心をおこされて、建てられた阿弥陀仏のご本願だから
「超世の大願(世を超えた二つとない尊い願い)」
といわれるのです。その本願とは、
 
どんな人も 我を信じよ。必ず絶対の幸福に助ける
 
とのお約束。「大悲の願船」に乗せていただいたとは、この本願のとおり、絶対の幸福(必ず極楽浄土へ往生する身)に救われたということです。

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あさだ よしあき

ブログ作成のお手伝いをしています「あさだよしあき」です。 東京大学在学中、稲盛和夫さんの本をきっかけに、仏教を学ぶようになりました。 20年以上学んできたことを、年間200回以上、仏教講座でわかりやすく伝えています。
 
   

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