「アンドロイド観音」登場!?|観音様ってどんな方かご存知ですか?
皆さんは「アンドロイド観音」と聞いてどのようなものを思い浮かべるでしょうか。
「アンドロイドというぐらいだから人工知能を搭載した人間のようなロボットだろう」とは思っても、そこに「観音」と付くとよくわからなくなります。
「色々なお寺で祀られている石像や銅像の観音が動く感じ?」
「観音といっても、十一面観音、千手観音、馬頭観音など色々な観音様が祀られているから、そこにアンドロイド観音も加わったのかなあ」
と考えても想像できません。
「アンドロイド観音」とはどのような観音様なのでしょうか。
アンドロイド観音とは
2月23日に京都府東山区にある高台寺が公開した観音です。
ロボット研究の第一人者、大阪大学の石黒浩教授との共同開発で制作され、「マインダー」と名付けられました。
胸から上と手は人の形をしていますが、それ以外はロボットのアルミニウム金属部分やチューブがむき出しになっている独特の形状をしており、本体の「アンドロイド観音」がプロジェクションマッピングによって映し出された人々の問いかけに答える形で法話を行っていく予定で、こちらから法話のスケジュールが確認できます。
「アンドロイド観音 マインダー」
なぜ「アンドロイド”観音”」と名付けたかについては、「観音菩薩は、救いを求める者に応じて様々な姿に変化することができる」からだと説明されていますが、そもそも観音菩薩とはどのような菩薩なのでしょうか。
観音菩薩とは
観音菩薩とは「観世音菩薩」の略で、観自在菩薩とも言われます。
観音菩薩は阿弥陀如来の脇士(わきじ)の菩薩で、阿弥陀如来の慈悲を表す菩薩です。
脇士とは如来の智恵と慈悲を表す菩薩のことで、阿弥陀如来ならば智恵を表す菩薩が勢至(せいし)菩薩で、慈悲を表す菩薩が観音菩薩。釈迦如来ならば智恵を表す菩薩が文殊菩薩、慈悲を表す菩薩が普賢菩薩です。
如来と菩薩の違いについてはこちらの記事をご覧ください。
如来と菩薩はどちらが偉いの?
「すべての人を 必ず救う 絶対の幸福に」と誓われている阿弥陀如来の救いにあわせるために、十方衆生(すべての人)の苦しみの声(音)を観て導くのが観音菩薩です。
そして阿弥陀如来の救いにあった人をその後守り続けてくださることを親鸞聖人は
「南無阿弥陀仏をとなうれば 観音勢至はもろともに 恒沙塵数の菩薩と かげのごとくに身にそえり」(親鸞聖人)
(阿弥陀仏に救われ、お礼の念仏称える身になった人には、観音菩薩や勢至菩薩、ガンジス川の砂の数〈恒沙塵数〉ほど多くの菩薩方が、影のごとく離れず護ってくださるのだ)
と教えられています。
では阿弥陀如来の救いとはどのようなものなのでしょうか。
それについてはこちらの記事をご覧ください。
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