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仏教で知る【人生で最も大事なこと】とは(後半)

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カテゴリー:1から分かる浄土真宗 タグ: 更新日:2025/03/11
 


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仏教で知る【人生で最も大事なこと】とは(前半)

快適な空の旅、その大前提

「後世」(後生)について、こんな飛行機の例えで考えてみましょう。
 
私たちの生まれた時が、飛行場を飛び立った時とします。
二十歳の人は二十年前に、五十歳の人は五十年前に、飛び立った飛行機です。
飛行機には、必ず「○○空港へ」という目的地があります。
私たちが機内で映画を見たり、音楽を聴いたり、食事や会話を楽しめるのは、乗っている飛行機にハッキリした行く先があるという安心感があるからでしょう。
ところが、もし機長が放送で、
「皆さん、この飛行機は、どこに向かって飛んでいるのか分かりません。下は見渡す限り海原で、着陸地は見当たりません。燃料はあと五時間ほどでございます。その間どうぞ、空の旅をゆっくりとお楽しみください」
などと言ったら、どうでしょう。とても快適な空の旅にはなりませんね。
「あと五時間あるから大丈夫」
と、安心できる人はないでしょう。
ハッキリしない未来が不安なのです。
このように、現在と未来は密接不離な関係にあり、未来の明暗が現在の明暗を分ける重要なカギなのです。
同様に、後世(後生)どうなるかハッキリしないまま、残りの人生を楽しめと言われて、心から楽しめるでしょうか。
 
後世がハッキリしないことほどの大問題はありません。
しかも「一寸先は闇」、いつ、燃料が切れるか分からないのがこの旅の実態ですから、
仏教では、これが人生の最優先問題だと教えられるのです。

 
私たちが重要だと考えている政治や経済、科学や医学、倫理や道徳、芸術やスポーツなどは、
この例えでいえば、いかに長く安全に飛べるか、どうすればフライトが快適になるかという問題でしょう。
それらも大事ですが、あくまでもそれは着陸地がハッキリしていてのこと。
飛行機自体の着陸地がなければ、どんなに快適であってもフライトそのものが悲劇です。
だから、
多くのことを知るよりも、最も大事なことを知る人こそが智者
お釈迦様は仰るのです。
 
後世がハッキリしない人は愚者、と言われる蓮如上人の真意もうなずけるでしょう。
仏教では、私たちが人間に生まれた目的は、本師本仏の阿弥陀仏の本願に救い摂られて、いつ死んでも弥陀の浄土(無量光明土)へ往けると定まった「智者」になることだ、と教えられます。
「日も月も 蛍の光 さながらに 行く手に弥陀の 光輝く」
と詠んだ人があります。
確実な未来が太陽よりも明るい人は、一息一息が浄土に向かう大満足。
仏教は、「後世を知らぬ愚者」を、「後世を知る智者」に大転換させる教えなのです。

どうすれば「智者」になれる?

お釈迦さまは、阿弥陀仏の本願一つを生涯、教えていかれました。
阿弥陀仏とは、大宇宙で最尊第一の仏さまです。
後世を知る智者になれるのは、この阿弥陀仏が
すべての人を 必ず正定聚(絶対の幸福)に救う
と誓われているからです。これを弥陀の本願といいます。
仏教で「正定聚」とは、死ねば必ず弥陀の浄土へ往って仏になるに定まった人のことで、「後世を知る人」のこと。
阿弥陀仏は、一秒よりずっと短い一念に、正定聚(絶対の幸福)に救い摂ると約束なされているのです。
蓮如上人の「聖人一流の章」にはこれを、

一念発起・入正定之聚

と仰っています。
 
私たちがこの世に生まれてきたのは、弥陀の本願を聞いて、必ず浄土に生まれられる絶対の幸福に救われるためです。
政治も経済も科学も医学も、愚者が智者(後世を知る正定聚の人、絶対の幸福者)になるために存在するのです。
また、蓮如上人は
「一念の信心定まらん輩は、十人は十人ながら百人は百人ながら、みな浄土に往生すべき事更に疑なし」(御文章五帖目四通)
とも仰せです。
この
「十人は十人ながら、百人は百人ながら」
というお言葉を聞いて多くの人は、
「誰でも彼でも、死んだら極楽へ往けるのだろう」
と思っていますが、それは間違いですよ、
「一念の信心定まらん輩」
のことだよ、と蓮如上人は釘をさしておられます。
 
「一念の信心定まらん輩」とは
「一念の信心が定まった人」ということです。
今、阿弥陀仏のお力によって正定聚に救い摂られ、極楽往きが決まったことを、
「一念の信心が定まった」と仰っています。
「現在、弥陀に救い摂られた正定聚の人は、死ねば必ず浄土へ往ける。だから、仏法を真剣に聞き求め、早く正定聚の身になりなさいよ」
と教え勧められているのです。
 
私たちをこの正定聚に救う力を持たれた仏さまは、大宇宙に阿弥陀仏一仏しかいらっしゃいません。
弥陀以外の一切の諸仏・菩薩等には助ける力はありませんから、蓮如上人は『御文章』に、

末代無智の在家止住の男女たらん輩は、心を一にして、阿弥陀仏を深くたのみまいらせて、更に余の方へ心をふらず(五帖目一通)

と仰っています。
 
阿弥陀仏以外の仏や菩薩、神々を「余の方」といい、それら一切に心をふらず、本師本仏の弥陀一仏を信じよ、それが智者になる唯一の道だ、と明示されているのです。
これら善知識のご教導に従い、一日も片時も急いで阿弥陀仏一仏に向かい救い摂られ、後生明るい智者となれるよう、聞法精進いたしましょう。

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あさだ よしあき

ブログ作成のお手伝いをしています「あさだよしあき」です。 東京大学在学中、稲盛和夫さんの本をきっかけに、仏教を学ぶようになりました。 20年以上学んできたことを、年間200回以上、仏教講座でわかりやすく伝えています。
 
   

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