如来と菩薩はどちらが偉いの?如来と仏はどう違うの?
あなたは街中で「阿弥陀如来」「釈迦如来」「薬師如来」など「如来」の字を見たことはないでしょうか。
また「観音菩薩」「文殊菩薩」「地蔵菩薩」など「菩薩」の字も見かけると思います。
どちらも仏教と関係があって「何か偉い存在なんだろうな」までは想像がつきますが、如来と菩薩はどう違うのかまで知る人はあまりいないでしょう。
如来と菩薩はどう違って、どちらが偉いのかについて解説します。
仏教で如来とか菩薩とか、たくさん出てきますが、如来と菩薩はどちらが偉いのでしょうか
仏教が盛んな京都や奈良に行くと様々なお寺に多くの如来像や菩薩像が祀られています。
またお経の中にも多くの如来や菩薩の名前が出てきます。
同等に祀られているように見えますが、如来と菩薩は同じ位ではありません。
如来とは何か、菩薩とは何か、これらがわかればどちらが偉いのかもわかります。
如来とは
阿弥陀如来、釈迦如来、大日如来、薬師如来など、いろいろな如来の名前を聞きますが、如来とは仏のさとりをひらいた仏さまのことです。
ですから「阿弥陀仏」「釈迦仏」と言っても、「阿弥陀如来」「釈迦如来」と言っても呼び方が違うだけで意味は同じです。
力士と言っても序ノ口から横綱まで色々な位があるように、「さとり」と一口に言いますが、低いさとりから高いさとりまで、全部で52の位があります。これをさとりの52位といいます。
52段目の最高のさとりの名前を、仏のさとり、仏覚といい、これより上はありませんから、無上覚(むじょうかく)ともいいます。
仏教のさとりとは、何をさとるのかというと、私たちが本当の幸せになれる大宇宙の真理をさとります。
大宇宙の真理のことを真如(しんにょ)といいます。この真如をすべてさとったのが、最高のさとりをひらいた仏さまです。
如来とは「真如来現(しんにょらいげん)」を略したものです。
真如の如と来現の来をとって、如来といいます。
来現とは、すべて体得したということで、最高のさとりをひらいた仏さまを「真如来現」、略して如来といいます。
菩薩とは
弥勒菩薩とか地蔵菩薩とか、菩薩と言われているものがたくさんありますが、菩薩とは「菩提薩埵(ぼだいさった)」を略したものです。
菩提の菩と薩埵の薩をとって、菩薩といいます。
菩提とは仏のさとり、薩埵とは求める人のことですから、仏のさとりを求める人を「菩提薩埵」=「菩薩」といいます。
さとりの52位でいうと、52位が仏=如来で、それを求めるのが菩薩ですから、菩薩とは51位以下をいいます。
よって、如来と菩薩はどちらが偉いのかというと、如来=仏になるために努力しているのが菩薩ですから如来の方が偉いです。
そして数ある如来の中で最も偉い如来が阿弥陀如来であると、お釈迦さまは教えておられます。
阿弥陀如来とはどんな如来なのかについては、こちらの記事で解説しています。
まとめ
仏教によく出てくる「如来」と「菩薩」ですが、どちらも「何か尊い存在だろう」という気がするので同じものなように思っている人もいますが、全く違うものです。
「如来」とは仏の別の言い方です。
「菩薩」は仏のさとりを求める人のことです。
ですから如来と菩薩では如来のほうが偉いです。
そしてその如来の中でも、最も偉い如来が阿弥陀如来です。
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