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葬儀・仏事は何のため?|誰にも聞けなかった仏教の〝モヤモヤ〞解消します(前)

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カテゴリー:仏事 タグ: 更新日:2026/05/20
 


セミの声を耳にしながら盆に家族親戚と墓参り。
夏の風物詩、恒例仏事ですが「この墓参りや法事でご先祖さまは本当に喜んでいるの?」と、ふと思うことはないでしょうか?
それは伝統や形式を重んじる旧来の考えと、私たちの心情・実情が合わなくなってきていると感じる人が昨今多いからです。
 
そこで今回は私たちの身の回りで起きているさまざまな仏事のトラブル実例を見ながら、仏教を説かれたお釈迦さまはどう教えられているのか。
その教えをものさしにして「知っているようで知らない仏事」を学びましょう。

近年、葬儀も墓も自由にしたいと、これまでの形式を見直す風潮があります。
しかし旧来葬儀を取り仕切ってきた僧侶や寺院がそういう変化を受け入れられず、問題が各地で起きているようです。
 
いくつかの内容を紹介しましょう。

○69歳男性から

知人は亡父が「葬儀はお金がかかるから戒名も僧侶の読経も不要」と言っていたので、手次の寺に納骨だけを依頼した。
ところが「当宗の習慣にのっとった葬儀をしなかったので埋葬ができない」と言われ、やむなく読経し戒名を付けて納骨。
 
また親友が亡くなった時、その奥さんは友人葬をして先祖の墓地に納骨をしようとしたが、同様の理由で寺から拒否された。
憤慨した奥さんは民間の墓地を買い、先祖の骨ごと移した。

○74歳男性の体験

21年前に交通事故死した母の通夜でのこと。
僧侶から「大姉」の戒名を贈るよう言われた。
「先祖は皆信士・信女だからそれより上の「大姉」はつけられない」と断った。
すると「祖父母と父にも居士・大姉を追贈すればいい。費用は400万円」と言われた。
母を失った悲しみに沈んでいた時に心を踏みにじられた気がした。
自分は戒名も僧侶の読経も墓も不要。
私の骨は山野に埋めてもらったらいい。

大切な人の死 ”私はどうすれば”

大切な人が亡くなったあとに何をすればよいのか。
とりわけ親には不孝してきた過去が思い出され悔やみます。
 
今更何をすることもできないが何かせずにはいられない。
やり場のない心から墓に酒や水をかけ、語りかけながら、好物を供え花を立てたりするのでしょう。
 
亡くなった親や子供、夫・妻は今頃どうしているのか。
苦しんでいないか。
寂しい思いをしてはいないか。
分かる手掛かりもない。
 
死んだ後のことなど勉強したこともないから専門家の僧侶に委ね、言われるまま法名を付け、葬式納骨をするしかない。
近所の目もあるから常識と外れたことはできない。
ほとんどの人がそう思い、形式どおり事を進めます。
 
しかし亡くなった人の死を無駄にしたくない、今からでもその人のために何かしたいという願いは本当にそれでかなえられるのでしょうか?
 
正しい仏教を知ればどうすれば亡き人を幸せにできるかが分かり、前述のような問題もおのずと解決します。
お釈迦さま親鸞聖人にお聞きしましょう。

お経は生きている人に説かれたもの

アニメーション『世界の光・親鸞聖人』第6巻にはこんな場面がありました。
 
あるお弟子がお釈迦さまにお聞きしました。
 
「お釈迦さま『長いお経を読んでもらったら地獄に堕ちている者でも極楽へ往ける』と言う人がいるのですが、本当でしょうか」
 
その時お釈迦さまは無言で立ち上がり、小石を一つ手に取られて池に投げ込まれました。
輪を描き沈む石を指して尋ねられたのです。
 
「そなたたちこの池の周りを『石よ浮かび上がれ、石よ浮かび上がれ』と言いながら回ったら、あの石が浮かんできていると思うか?」
 
質問に驚いて
「そんなことで石が浮かぶはずがありません」と答えた弟子に対し、
お釈迦さまは「そうだろう。石は石の重さで沈んでいったのだ。どんなに浮かび上がれと言ったところで浮かぶものではない。人は己の過去に造った悪業によって、悪因悪果、次の世界に沈むのだ」と説かれました。
 
読経で死者が救われるということは本来仏教にはありませんでした。
 
お経はお釈迦さまが生きている人に説かれた説法を記録したものです。
 
お釈迦さまは死人に説法されたはずはないのですが、どう間違ったのか、今日お経は死人のごちそうとまで誤解されています。
 
そのお釈迦さまの御心を親鸞聖人は明らかにされ、生きている人が生きている間に永遠の幸福になれる教えを説かれました。

葬儀・法事は仏法聞くご縁

では葬式や法事や読経などもしなくてよいのかと、親鸞聖人にお聞きした女性に対し、アニメではこのように教えられています。
 
聖人「(葬式や法事は)多くの人が集まる良い機会だから、亡くなった人をしのんで、みんなで仏法を聞くご縁にしなければもったいない。それが亡くなった人の最も喜ぶことなんだからね」
 
女性「みんなで仏法を聞くことがそんなに良いことなんですか」
 
聖人「そうだよ。仏法にはどんな人も本当に幸せになるたった一つの道が教えられているのだからね。亡くなった人をご縁として無常を見つめ、真剣に後生の一大事を心にかけて、一心に阿弥陀如来の本願を聞けば、みんなが最高の幸せに救い摂られるのだからね。これほど尊いことはないのだよ」
 
厳粛な葬式を縁として、はかない人間の命を観じ、聞法精進すれば得がたい勝縁となります。
 
また法事もチンプンカンプンの読経だけで終わっては詮がありません。
そのお経に説かれている教えを正しく聞かせていただいてこそ意味があります。
仏教で教えられる本当の救いを知って、法事を幸せへの機縁といたしましょう。

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あさだ よしあき

ブログ作成のお手伝いをしています「あさだよしあき」です。 東京大学在学中、稲盛和夫さんの本をきっかけに、仏教を学ぶようになりました。 20年以上学んできたことを、年間200回以上、仏教講座でわかりやすく伝えています。
 
   

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