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「他力本願」の誤解と、本当の意味とは?

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カテゴリー:1から分かる浄土真宗 タグ:
 

(質問):「他力本願」という言葉をよく聞きますが、「他力」とは、他人まかせのことですか?

他力本願

(解答)

「他力」とは、他人の力を略して「他力」というと思っている人が多いと思います。
実は、「他力」の語源は、仏教にあるのです。
仏教で「他力」とはどんな意味か、わかりますと、他力本願の意味もわかります。

では、仏教で他力とはどんな意味なのでしょうか。親鸞聖人はこう書かれています。

「他力」と言うは如来の本願力なり。(教行信証)

如来とは、ここでは、阿弥陀如来のことです。

如来の本願力とは、阿弥陀如来の本願力のことで、
これを他力とも、他力本願ともいいます。

他力 = 阿弥陀如来の本願力

それが今日では他人に依存することを他力本願といわれるようになりました。

他にも仏教を語源にしている言葉がたくさんあります。
(関連:「自業自得」の正しい意味は?
(関連:ありがとうの語源は仏教

(質問):阿弥陀如来の本願力とは、どんなお力ですか?

(解答)

阿弥陀如来につきましては、「お釈迦さまと阿弥陀仏は、同じ仏さまですか?」を読まれるとわかります。

本願力とは、本願の力ということです。
本願とは、本当の願い、願望をいいます。

人それぞれ、いろいろな願いをもって、生きています。
志望校に入りたい、あの会社に入社したい、あの人と付き合いたい、結婚願望、あの場所に一度行ってみたい、マイホームが欲しい、どうしてもあれが欲しい・・・・

何かあると願掛けする人も多いです。
「今年一年健康でありますように」
「今年こそ夢がかないますように」

その中で本当の願いと言われれば、他のことができなくてもこれ一つ叶えばいい、一番の願いをいいます。

私たちの願いを振り返ってみますと、自分のことや、自分の家族のことばかりではないでしょうか。
そんな中、社会の為、国の為にと、自分のことを後回しにして、力を尽くしておられる方を見ますと、素晴らしい願いだなと感心します。

では、仏さまは、どんな本願、願いをもっておられるのでしょうか。
すべての人を本当の幸せにしたいという願いです。
その願いに生き抜かれる方が仏さまなのです。

では、すべての人を本当の幸せにする阿弥陀如来の本願の力とはどんなお力か、
これも親鸞聖人は教えられています。

無碍光如来(阿弥陀如来)の光明と
かの光明智相とは
無明長夜の闇を破し
衆生の志願を満てたまう (親鸞聖人)

『無明長夜の闇(むみょうちょうやのやみ)を破し』
闇を破り、

『衆生の志願(しゅじょうのしがん)を満てたまう』
願いを満たすということで、

これを略して、「破闇満願(はあんまんがん)」といわれます。

阿弥陀如来の本願力 = 破闇満願

無明長夜の闇」とは、私たちの心にある、暗い心のことです。

現在の日本は、昔に比べて生活は大変便利になりました。
世界の中でも、物質面で非常に恵まれています。

しかし、自殺者は、毎年2万人を超え、将来に不安を抱えている人がたくさんいます。

どんなに物やお金に恵まれても、心から満足できない原因は、この暗い心にあると、仏教では教えられています。

この暗い心がなくなり(無明長夜の闇を破し)
本当の幸せになった(衆生の志願を満てたまう)ことを破闇満願といい、破闇満願させる力が、阿弥陀如来の本願力であり、他力本願、他力なのです

「無明長夜の闇」とは、どんな心か。
無明の闇」ともいわれます。

親鸞聖人は、主著『教行信証』の冒頭に

難思の弘誓は難度の海を度する大船
無碍の光明は無明の闇を破する慧日なり

と教えられています。

慧日

 

(質問)自然の恵みに感謝する時に他力と使われるのを聞いたことがありますが?

(解答)
自分の力以外を他力と思っていますと、太陽の働きや雨や風や空気、その他自然の働きも他力と使われることがあります。

自然の力や人々の協力の恵みに感謝の気持ちを持つことは大切ですが、仏教の本来の意味からいうと、他力とは言わないのです。

私たちが日常で使っている言葉に、仏教を語源としているものがたくさんあります。

(関連:「自業自得」の正しい意味は?
(関連:ありがとうの語源は仏教

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あさだ よしあき

ブログ作成のお手伝いをしています「あさだよしあき」です。 東京大学在学中、稲盛和夫さんの本をきっかけに、仏教を学ぶようになりました。大学院修了後、社会の荒波の激しい中、心にぶれない軸ができ、どうすれば、周りの人に喜んでもらえるかを中心に、毎日、心豊かな生活を送ることができています。 仕事のかたわら、わかりやすい仏教講座に、年間100回、立ってきました。現在は、1から仏教を学びたい人の為に、わかりやすい教材作成に取り組み、20年以上、学んできたことを、伝えたいと思っています。 ちょっとした関心から、奥深い仏教の世界を垣間見てほしいと思います。
 
 
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