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会い難き真の知識・法然上人

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カテゴリー:親鸞聖人のご生涯 タグ:
 
会い難き真の知識 法然上人

京都・知恩院

親鸞聖人は、後生の解決を求め9歳から比叡山で修行なされましたが、20年の歳月がたっても、明かりがつかなかったのです。ついに比叡山での20年の修行に終止符を打ち、真の知識(まことの仏教の先生)を求めて山を下りられました。

*比叡山……京都と滋賀の境にある山。天台宗の本山がある

◇法友・聖覚法印(せいかくほういん)に導かれて

親鸞聖人は一息切れた後生の解決を求めて、京都の町を夢遊病者のようにさまよわれました。その時、かつて比叡山でともに修行された聖覚法印と出会われました。聖覚法印は、親鸞聖人より早く比叡山を下りて、京都吉水(よしみず)の法然上人のお弟子になっておられました。
「おや、親鸞殿ではござらぬか」
聖覚法印の声に、振り向かれた親鸞聖人のお顔は、晴れやかな聖覚法印の表情とは対照的な、沈痛な面持ちでした。
「肉体はどこも悪くはありませんが、親鸞、心の病気で苦しんでおります。聖覚殿、あなたはこの後生暗い心の解決、どうなさいましたか」
その問いを、待っていたかのように聖覚法印は、満面の笑顔で法然上人を紹介されるのです。

◇会い難き法然上人

当時、法然上人には、380人余りのお弟子がありました。
浄土仏教の阿弥陀仏の本願を説かれる法然上人に導かれ、弥陀の救いにあわれた親鸞聖人はお弟子の一人に加わられたのです。
以来、親鸞聖人は法然上人を、会い難き師と尊敬され、生涯慕い続けられました。数多くの著作からそれは、ひしひしと伝わってまいります。
親鸞聖人が法然上人から直接教えを受けられたのは、29歳から35歳までの約6年間。親鸞聖人90年のご生涯の中では、ほんの短い期間です。しかし、このご縁が、親鸞聖人にとって生涯忘れえぬ、かけがえのない一時となったのです。
短いご縁でありながら、法然上人を生涯敬慕されたのはなぜだったのでしょう。その真の理由は、あまり知られてはいませんが、聖人90年のご活躍の原点を知るには、大変大事なことです。

◇師への深い敬慕

聖人は76歳の御時、法然上人をたたえられたお歌(和讃)を20首作られています。終生絶えなかった恩師への謝念が拝察されます。その和讃の一節に、次のように書かれています。

「真の知識にあうことはかたきが中になおかたし」(高僧和讃)

*高僧和讃……親鸞聖人がインド・中国・日本の七人の高僧を賛嘆された詩

「知識」とは「あの人は科学的知識のある人だ」などと使う「知識」とは全く違い、仏教用語で「仏教を伝える人」をいいます。「真の知識」とは、真実の仏教を教える先生のことです。
「真の知識にあうことはかたきが中になおかたし」とは、正しい仏教を教える師に巡り会うのは、難しい中になお難しい、めったにないことであると、親鸞聖人が仰っているお言葉です。
「本当の仏教の先生に会うのは、難しいそうですよ」と、他人事のように言われたのではなく、親鸞聖人ご自身が、血みどろの20年間のご修行から、骨身に徹して知らされた実感でした。
親鸞聖人が学ばれた比叡山は、当時、日本で一流とされた仏教者が講義をしていた仏教の中心地で、正しい仏教を学べる場所はここ以外ない、と誰もが認める学び舎だったのです。そこで刻苦勉励、叡山の麒麟児(きりんじ)と評され、厳しい大曼(だいまん)の難行まで遂げられた方が親鸞聖人でした。
ところが後生暗い心の解決ができるまことの教えを渇求するも、教授される師には会えず、29歳の御時、泣き泣き山を下りられました。9歳で出家されてより、20年の歳月が流れていました。
「真の知識にあうことはかたきが中になおかたし」
真実の仏教を教えてくださる方にお会いするのは、まことに難中の難なのです。

では、真実の仏教を教えられる真の知識とは、どんなことを教えてくださる方なのか。続きます。

*麒麟児……特にすぐれた才能を持ち、将来を嘱望される若者

続き

(7)善知識・法然上人に会われた親鸞聖人

 

 

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あさだ よしあき

ブログ作成のお手伝いをしています「あさだよしあき」です。 東京大学在学中、稲盛和夫さんの本をきっかけに、仏教を学ぶようになりました。大学院修了後、社会の荒波の激しい中、心にぶれない軸ができ、どうすれば、周りの人に喜んでもらえるかを中心に、毎日、心豊かな生活を送ることができています。 仕事のかたわら、わかりやすい仏教講座に、年間100回、立ってきました。現在は、1から仏教を学びたい人の為に、わかりやすい教材作成に取り組み、20年以上、学んできたことを、伝えたいと思っています。 ちょっとした関心から、奥深い仏教の世界を垣間見てほしいと思います。
 
 
 
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